テンセント子会社の中国オンライン音楽配信サービスTMEがNY証券取引所に上場。テンセント王国は続く。
中国インターネット大手テンセントのオンライン音楽事業のTME(Tencent Music Entertainment)がNY証券取引所に新規上場しました。
初値は公募価格を上回る14.1USドルで、終値は公募価格を7.7%上回る14USドルで取引を終えました。
時価総額は2兆円を超えて競合であるスウェーデン音楽配信サービスのSpotifyと同規模となりました。
日本人にはSpotifyの方が圧倒的に馴染みがありますが、Spotifyはユーザー数が2億人弱に対して、テンセントミュージックエンターテイメントは中国で月間アクティブユーザーが8億人を超えるオンライン音楽配信サービスの会社です。
ビジネスモデルも比較してみましょう。
Spotifyのビジネスモデルはユーザーに対する有料課金(サブスクリプション)と広告収入ですが、TMEはオンラインカラオケやネット上の仮想ギフト、広告などで収益を上げています。
TMEはQQ音楽、酷狗音楽、酷我音楽などのアプリからストリーミングサービスなどを提供していて、現在中国国内では7割を超えるシェアを持っています。
これだけのユーザー数とサブスクリプションの拡大余地も大きいので、今後の成長もかなり期待できる企業だと思います。
TMEの2017売上高は110億人民元、純利益13億人民元。2018年1~9月期の業績は売上高が前年同期比84%増の135.9億人民元と伸び、純利益も同245%増の27.7億人民元と業績絶好調です。
これだけ好条件が揃うと投資候補として検討したくなりますが、ちゅうやんは現時点でTMEに投資は考えていません。今は親会社のテンセント(0700/HK)の追加買い増し中です。
確かにTMEは将来性に大きな期待を持てますが、上場してまだ間もなく実績不足なのと、既にちゅうやんのポートフォリオは10銘柄近く保有しているので分散しすぎるのも面白くありません。
ITで有力な子会社を多数保有して、今後も高成長が望めるベンチャーなどにも積極的に投資していくと思われるテンセントの王国は今後も続きそうです。
足元の中国経済の停滞と米中経済戦争、主力ゲーム事業の不透明感など市場環境は必ずしも良くありませんが、株価は300香港ドル前後を推移して下値を固めつつあります。
これからの成長期待を考えるとちゅうやん的にはまだまだ買える水準です。少しでも安く買いたいと欲は出ますが、時期を分散させて淡々とテンセントを買い増していきたいと思います。
祝你好运、Good Luck!